STEIDL BOOK AWARD JAPAN

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The Tokyo Art Book Fairは、新たな試みとして、世界最高峰のアート出版社と謳われるドイツのSteidl社と共同で「Steidl Book Award Japan」を設立しました。

本アワードは、ダミーブック(出版物の完成系をイメージするために編集、デザイン、製本した模型)や自費出版のアートブックを審査の対象にしました。グランプリ受賞者はドイツのゲッティンゲンにある Steidl社に招待され、編集、デザイン、印刷、製本に至るすべての本作りの工程をシュタイデル氏とともに行い、2017年にSteidl社から受賞作品を出版することが決定しており、その本は世界中で流通されます。

日本が活動拠点であることのみを参加条件とした本アワードには、年齢、国籍、経験もさまざまな応募者による、それぞれの世界観が本というフォーマットに落とし込まれた作品が約700冊集まりました。写真、ペインティング、ドローイング、コラージュなど多彩なメディアを使う表現者たちが、サイズ、印刷技法、製本の素材などを自由に選択し制作した作品群は、本を用いた表現の多様性を示します。

グランプリ作品は、今年11月にSteidl社によるロバート・フランク展「Robert Frank: Books and Films,1947-2016」が東京藝術大学で開催される際に、シュタイデル氏によって発表されます。THE TOKYO ART BOOK FAIRでは、最終選考に先立ち、多くの方に熱量溢れる応募作品に触れていただくため、その中でも特に独創性を感じさせる選りすぐりの約150冊を展示します。

 

《関連記事》

The Tokyo Art Book Fair ディレクター中島佑介に訊く「Steidl Book Award Japan」について 

 http://tokyoartbookfair.com/sbaj-news/6982/

 

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《事前審査と展示内容について》2016.9/13 updated

ゲルハルト氏によるグランプリ候補作品選出に先立ち、事前審査を行う想定の冊数(エントリー数約700冊)には達しておりましたが、すべての応募作品に目を通したフェアスタッフ一同が本に込められた「熱量」を肌で感じ、事務局で事前審査をすべきでないと判断いたしました。そのため、選考委員会による事前選考は行わなず、全ての応募作品をゲルハルト氏自身に見ていただくこととなりました。

上記を踏まえ、TABF2016では、『事前選考を通過した作品』の展示ではなく、TABF運営委員が応募作品の中から「ダミーブックとしての独創性」を基準に選んだ作品約150冊の展示に内容を変更いたします。

※本展示は、多くの方にダミーブックに触れる機会を創出することを目的としており、ゲルハルト氏による審査内容とは関係はございません。

 

今後のスケジュール

10月上旬:ゲルハルト氏によるグランプリ候補作品選考・発表

11月9日(水):ゲルハルト氏による対面レビュー、グランプリ受賞作品選考

11月10日(木):グランプリ受賞作品発表(9、10日ともにロバート・フランク展会場)

 

協力:ドイツ文化センター、東京藝術大学、株式会社竹尾