VABFのメイン会場は、東京都現代美術館を模した建物です。その”屋外”には、ネットアートのパイオニアとして活躍するオランダ人アーティスト、ラファエル・ローゼンダールによるデジタル彫刻「Shadow Object」が並ぶ公園が広がります。デジタル素材からオブジェクトが切り抜かれ、オブジェクトの不在によって生成された「Shadow Object」は、イメージ、オブジェクト、ドローイング、彫刻の間を横断する作品として成立しています。これまでローゼンダールは、デジタルとフィジカルを最短距離でつなぐ手法として、長方形のスチールプレートをコンピューターによってコード化された形で切り抜き、フィジカルな作品として「Shadow Object」を発表してきました。VABFでは、来場者がブラウザ上の公園を自由に動き回ることによってインタラクティブになる、大規模な空間インスタレーションとして展示します。

オブジェクトが切り取られたスペースに光が差し込み、芝生に影を落とすことで、不在であるオブジェクトが浮き上がってきます。デジタルの領域ではその影が非物理的で仮想的なモノに存在感を与え、グラフィックソフトによってマスクと背景、オブジェクトの有無を瞬時に切り替えることができます。新作「Shadow Objects Sculpture Park」では、オブジェクトの不在とその影が生み出す「Shadow Object」を通して、私たちが日々触れているオンライン上の喧騒や情報過多に対抗しています。

協力:Takuro Someya Contemporary Art