日時:2017年10月8日(日) 13:00 – 14:30

登壇者:フランソワ・アラール(写真家)、河内タカ(編集者)

参加費:1,000円(定員80名)

presented by Libraryman & twelvebooks

 

【チケット予約制】

ご予約はこちらより:http://ptix.co/2w81MnF

(※外部サイトに切り替わります)

 

今春、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催された「ニューヨークが生んだ伝説  写真家 ソール・ライター展」で、総計8万人という記録的な来場者数を叩き出したことが記憶に新しい、アメリカ人画家、写真家のソール・ライター。2013年にライターが享年89歳で死去してから2年後の2015年、フランス人フォトグラファーのフランソワ・アラール(François Halard)は、イーストヴィレッジにあるライターのアパートメントを訪れ、朽ちた壁や空っぽのクローゼット、わずかに遺された私物などを撮影。その作品をまとめた写真集「Saul Leiter」が、今秋スウェーデンとパリを拠点とする出版社「LIBRARYMAN」より刊行。

本イベントは、「Saul Leiter」刊行と同書刊行に合わせて開催される展覧会(POST / 10/12-29)を記念してのトークイベントです。

 

トークでは、今回が初来日となるフランソワ・アラールと、昨年のTABFトークプログラムのディレクションを手がけた河内タカをゲストに、刊行された写真集にまつわる話から、作者が親交を深めた様々なアーティストとの思い出やその撮影プロセスについて様々なトピックに触れていきます。

 

トーク後に、フランソワ・アラールによる「Saul Leiter」のサイン会を行います。


書籍詳細:http://bit.ly/2hm07EC


<コメント>
サイ・トォンブリーやルイジ・ギッリ、ジュリアン・シュナーベルなど、フランソワ・アラールが撮り下ろしたアーティストのアトリエや優れたアートコレクターたちの家々を見るのが好きだ。それらはただ美しいとか洗練されているというだけでなく、アーティストやコレクターたちへの彼の深い愛情が感じられ、そこに佇んでいる一種独特ともいえる空気感と緊張感をとらえているからだ。そんなアラールが新たに撮り下ろしたアーティストの家というのが、なんと今年の春に東京で展覧会が行われ、センセーションを巻き起こしたニューヨークの画家であり写真家だったソール・ライターのアトリエなのである。商業写真の表舞台から自ら姿を消したことで知られる写真家ライターは、すでに2013年に89歳で亡くなってしまったのだが、彼が半世紀も住み、そしてほぼ生前のままの状態で保存されているアパートを、温かみのある色合いと絶妙な距離感によって繊細かつ愛おしむように撮っているのだ。今回のトークイベントでは、ライターの歴史が濃厚に刻まれたイーストヴィレッジのアパートの中で、彼がどのような気持ちでの撮影に臨んだのか、ライターが残していった壁の作品や収集したオブジェのこと、撮影前と撮影後ではどう気持ちが変化していったかなど、いろいろな角度からじっくり聞き出してみたいと思っている

ー 河内タカ



<プロフィール>

フランソワ・アラール François Halard(写真家)

1961年フランス生まれ。ロバート・ラウシェンバーグ、サイ・トゥオンブリ、ルイーズ・ブルジョワから、近年ではルイジ・ギッリやリチャード・アヴェドン、ジョン・リチャードソンといったアーティストの自宅や有名建築など、自らをインスパイアさせる場所を撮影している。アメリカ版ヴォーグやヴァニティ・フェア、ニューヨーク・タイムズ、AD(Architectural Digest) やアパルタメント・マガジンなどで活躍し、世界で最も卓越した建築写真家の一人と評価されている。建物の歴史、インテリアや展示空間の小さなディテール、光と影によって作られる雰囲気、ポートレイトを撮っている最中のアーティストのふとした眼差しなどを捉えた作品は、多くの写真集や世界中のギャラリーや美術館の展覧会などで展開されている。http://francoishalard.com

 

河内 タカ Taka Kawachi (編集者)
高校卒業後、サンフランシスコのアートカレッジに留学。NYに拠点を移し、展覧会のキュレーションや写真集の編集を数多く手がけ2011年に帰国。アマナの写真コレクションのディレクターに就任。2016年には自身の体験を通したアートや写真のことを綴った著書『アートの入り口(アメリカ編)』と続編となる『ヨーロッパ編』を刊行した。現在は京都便利堂において写真の古典技法であるコロタイプの普及を目指した業務に携わっている。