横尾忠則は1960年代にアンダーグラウンド演劇のポスターにおける革新的なデザインで注目を集め、一瞬にして誰しもの視線を奪う強烈な個性や多様な世界観が入り混じる独自のスタイルで常に時代を牽引してきました。その活躍はグラフィックデザインやイラストレーションのみならず、演劇、映画、音楽、文筆と幅広く、1981年の「画家宣言」以降はペインティング、コラージュ、版画などを精力的に発表しています。

 本展では、数ある横尾作品の中から「印刷物」に焦点を当て、『書を捨てよ、町へ出よう』『未完への脱走』『少年マガジン』『流行通信』など、1960年代以降に装丁を手がけた約250冊の書籍や雑誌が一堂に集結します。コンテンツの本質を最大限に引き出すデザイン、そして圧倒されるほどの量を、実際に手にとって感じていただける貴重な機会となることでしょう。

 また、ポスターや版画作品を収録した作品集、横尾のインタビューが掲載された資料的価値のある昔の雑誌、ポストカードなどのグッズも販売いたします。

 

<PROFILE>

1936年、兵庫県生まれ。72年にニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ、ヴェネツィア、サンパウロなど各国のビエンナーレに出品。国際的に高い評価を得ている。高松宮殿下記念世界文化賞受賞。2012年、神戸に横尾忠則現代美術館開館。2013年、香川県豊島に「豊島横尾館」開館。