TABFの会場には、ブキニストを模したユニークな什器に専門性の高いセレクションの書籍が並び、フランスのアートブックの多様性と個性を体現します。ブキニストとは、古本やポスター、絵葉書を販売する屋台のことで、セーヌ川沿いに軒を連ねる風景は、パリの風物詩のひとつです。アート、イラスト&コミック、写真、ストリート、ヴィンテージブックなど様々なジャンルにおける目利きのスペシャリストたちが、現地で話題のフランスのアートブック、ZINEやポスターなどをセレクトし、フェアのためだけのスペシャルな書店”ブキニスト”をキュレーションします。

 

<キュレーター>

 

Photography: エミリー・ラウリオラ / Emilie Lauriola(sasori books)

 

パリの写真機関LE BALの書店「LE BAL Books」元代表。「ローリング・ペーパー・ブック・フェア」の共同創設者であり、プログラムの企画を担当する。2021年、入手困難なエフェメラ、アート、写真集に書店を当てた出版社Sasori Booksを設立。2021年、写真フェスティバル「PhotoSaintGermain」期間中にバー「Sasori Bar」をオープンし、多くの写真家と出版関係者が集い大盛況となった。また『Camera Austria』や『i-D Magazine』などで執筆を行う。

 

Photo: Christopher de Béthune.

 

 

Illustration & Comic: セヴリーン・バスクエー、サミー・ステイン/ Séverine Bascouert, Sammy Stein (artst, LAGON)

 

セヴリーンは、シルクスクリーンのプリンティングに特化したアーティスト。サミーは、アーティスト兼漫画家。二人ともフランスのパリを拠点に活動。10年前から二人の作品において、印刷と本作りの研究は重要なものとなっている。彼らのコミック、小冊子、雑誌、プリント、陶器、ポスターは、自費出版または他の出版社から発行されてる。彼らが刊行する雑誌『LAGON』では、世界各国のさまざまなアーティストの作品を紹介。今回のTABFでは、フランスのアーティストやアヴァンギャルドな若手の漫画家によるジンを紹介する。

 

Street: チボ・ショエ / Thibault Choay(CLASSIC)
1981年、パリ生まれ。オンラインプラットフォーム『90BPM』『La MJC』にジャーナリストとして勤め、2010年に書店CLASSIC Parisを設立。同世代のクリエイターたちのシーンを国境を超えてつなげることに力を入れている。これまでに、ZINE、カタログ、限定版アーティストブックなど、25冊以上のタイトルを出版。そのほか展示のキュレーション、ブランドや企業のコンサルティングも手がける。CLASSIC Parisの活動を多角的に広げ、さまざまなリクエストに対応できるブランドへと進化させた。
Photo: Fred Lahache

 

Vintage: Marc Verrecchia "Marco"(Bouquinistes)

 

1962年生まれ。2000年からパリ市庁舎近くにてブキニストを運営。アートブックを専門 とする。

©AlainCornu2022(Bouquinistes)

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