インゴ・ギーゼンダナーは、GRRRRの名称で知られるスイス人アーティスト。これまでに拠点とした街や旅先など、世界の都市を描きてきました。ギーゼンダナーは、自分の足を使って新しい土地を探求し、マッピングします。ここだと思うスポットを見つけると何時間も、時には翌日もまた同じ場所に戻って、そこで長い時間を過ごます。その場と一体化していくような感覚を得ながら、ペンを走らせ、細かい描写が特徴的なドローイング作品を生み出しているのです。

 「多くの人たちの動きは速すぎます。私がペンを持つ頃には、彼らはすでに動いてしまい、視界から消えてしまっているのです。都市の広告、サイン、建築物、歩道の雑草や即興的に作られた鳥のシェルターなどをとらえる私の線は、彼らの軌跡を追って描かれています」

  1990年代後半から、都市を描いたドローイングシリーズを収録したZINEや本を多数刊行してきたギーゼンダナーが来日し、これまでの出版物を展示販売するスペシャルブースを展開いたします。ギーゼンダナーのユニークな都市への眼差しをお楽しみください。

 

*ギーゼンダナーが東京を始め、さまざまな都市を描いたドローイングは、以下ウェブサイトでもご覧いただけます。

https://grrrr.net/map/tokyo.html

 

Ingo Giezendanner (インゴ・ギーゼンダナー)

1975年生まれ。現在は、スイス・チューリッヒを拠点とするペインター、イラストレーター。ニューヨーク、ニュー・オーリンズ、ナイロビ、カイロ、東京など、さまざまな都市を描いたドローイング作品を発表する。自費出版を手がけるほか、Nieves、Innen、Passenger books やRollo pressなど、スイスのインディペンデント出版社からも多くの本を刊行している。