<お知らせ / Notice>

*日本語は下記に続きます。

 

Dear ladies and gentleman,

 

This pavilion installation, a replica of the Nobody Stand that has for many years been an active touring booth at various international book fairs and was originally intended to be reconstructed to look like the photograph here on this table. 

 

The entire installation has been lost on route to the TOKYO ART BOOK FAIR 2019  by the Swedish Post Service, so sadly the Nobody Pavilion has also turned into the Nobody and Nothing Pavilion and its concept has been changed by circumstance. 

 

So it is regret to inform you what you are seeing is only a skeleton of The Pavilion with all its content absent. There is a chance, that it may turn up during the Art Book Fair. So pop by again in case this naked stand becomes fully dressed.

 

Stephen Gill 

 

(Examples of the missing books can be viewed at the Nobody Booth I-CO2)

 

– – –

 

皆様

 

Nobody Booksは、長きにわたり世界各国のアートブックフェアに積極的に参加してきました。「Nobody Pavilion」展では、Nobody Booksブースのレプリカをインスタレーションとして展開する予定でした。

 

しかしながら、インスタレーションのために用意したすべての作品は、スウェーデン郵便局によって紛失された可能性があり、コンセプトを急遽変更いたします。悲しいですが、本展は Nothing(何もない)、Nobody(誰もいない)パビリオンとなりました。

 

大変申し訳ありませんが、現在、みなさまがご覧いただいているのは、スケルトンの状態のNobody Pavilionになります。フェア会期中に荷物が発見される可能性は残されています。裸の状態にあるこのパビリオンが、完成された衣装を身に纏うかもしれませんので、こちらにまた戻って来てください。

 

 

スティーブン・ギル

 

紛失した本の一部は、International Section内のNobody Booksブース(I-C02)にてご覧いただけます。

 

– – – – – –

 

 インディペンデント出版ブームに先駆けて、2005年に出版社Nobody Booksを設立したスティーブン・ギル。自身で出版を手がける道を選んだのは、すべての時間やエネルギーを制作に費やすためであり、妥協なく生まれた作品を最良のかたちに落とし込んだユニークな少部数発行の写真集は、世界中で高い人気を博しています。すべての表紙デザインを変えたり、本を土の中に埋めたり、表紙の上をインクを塗った自転車で走り回ったり……。ギルの型にはまらない自由な本作りに対する発想は、出版業界に多大なる影響を与えたといえるでしょう。ギルは、出来上がった写真集の流通や販売も自身で行います。世界各国のアートブックフェアを飛び回り、本をたくさん詰めた重たいスーツケースを運び、DIY精神が詰まった一際目を引くブースを作ります。「『Nobody Pavilion』にしよう!」とギルが冗談交じりに題した本展では、Nobody Booksブースがインスタレーションというかたちで再現されます。絶版になったタイトルも多く含む、Nobody Booksがこれまでに刊行した写真集を実際に手にとってご覧いただける貴重な機会となります。

 

*インターナショナルセクション内のNobody(I-C02)にて、同出版社の一部書籍を販売いたします。

*作家本人は来日いたしません。

 

Special Thanks: Mikiko Kikuta and IMA 

 

Stephen Gill(スティーブン・ギル)

1971年、イギリス・ブリストル生まれ。『A Series of Disappointments』『Hackney Flowers』『HAKCNEY KISSES』など、当時拠点としていたロンドン東部にあるハックニーを舞台とした作品集多数。誰も見たことのないイメージを追い求める飽くなき探求心から生まれる実験的なアイディアだけでなく、それらを美しいイメージへと昇華する徹底した姿勢を持ち合わせる写真家として高い評価を得ている。2014年にスウェーデンに移住し、最近では自然をテーマにした写真集『Night Procession』『The Pillar』を刊行した。

https://www.stephengill.co.uk/  

https://www.nobodybooks.com/